こんにちは、けんすけ(@kensuke_blog)です。
時が経つのは早いもので、気がつけばもう3月です。
進級前の高2生や、浪人が決まった高3生は、改めて自分の進路についてを考える時期ですね。
高校受験の時とは違い、大学受験は地元だけでなく全国の大学について検討しなければなりません。
そうなった時に地方出身の学生としては

都会の大学に進学してみようかな?そそれとも田舎の方がいいかな?
このような悩みが生まれがちです。
というのも、地方の大学ってびっくりするような田舎にあることが結構あるんですよね。
この記事では、田舎の高校から東京の都会にある大学に進学した著者が、自分の体験をもとに「田舎の大学と都会の大学のメリットとデメリット」を考えてみようと思います。
なお、この記事では具体的な大学の名前をいくつか挙げていますが、その大学に対し良い、悪いという評価をしている訳ではありません。
あくまで「このような評価になる可能性がある」ということを筆者の主観で書いています。
田舎の大学のメリット

まずは田舎の大学に通うことのメリットとデメリットを考えてみようと思います。
なんとなく、
- 都会 = プラスのイメージ
- 田舎 = マイナスのイメージ
という印象を持つ人も多いと思われますが、田舎の大学にもメリットはあります。
一つずつ、見ていきましょう。
生活費が安い
田舎の最大のメリットは生活費の安さです。
実家から通う場合だと、家賃も光熱費もかからないためかなりの節約になります。
大学の近くで一人暮らしする場合も、生活費はそこまでかかりません。
東京都内で一人暮らしをしようとすると、どんなに安くても家賃6万円程度はかかります。
一方で田舎の場合、かかる家賃は東京の半分ほどで、しかも広い部屋に住むことができます。
僕が東京に住んでいる時は家賃6.5万円ほどでちょっと広めの個室トイレぐらいのサイズの部屋の住んでいましたが、田舎で一人暮らししている人の部屋は広くて安く、羨ましかったですね。
大学の近くに住める
一人暮らしの人限定のメリットですが、田舎だと大学のすぐ近くに住むことができます。
大学の近くに住むと交通費もかかりませんし、通学もとても楽です。
都会では大量の学生が満員電車に運ばれて通学している一方で、田舎だと優雅に徒歩や自転車で通学することができます。
大学が都会にある場合、その近くで一人暮らしをするのはかなり厳しいんですね。
なので、大学の近くに住めるというのは、田舎限定のメリットです。
人混みとは無縁の生活が送れる
大学が田舎だと、人混みを体験せずに住みます。
電車はあまり混まないですし、街に出てもそこまで混んでいるということはありません。
都会だとどこに行っても人が多いです。
都心からある程度離れた郊外の方でも、朝夕の通勤時間や土日はめちゃくちゃ混んでます。
人混みは絶対に嫌だ!という人は田舎に住むと快適かもしれませんね。
地元では大学の知名度が高い
田舎の人(特に年寄り世代)は都会の大学についてあまり知っていません。
知っている大学と言えば東大、京大、早慶、そして地元の大学ぐらいの人も多いです。
なので、都会のそこそこのレベルの大学に行ったとしても、「なにその大学?」のような反応をされることがあります。
一方で、田舎の大学でもその地方限定なら知名度は高いです。
もしあなたが地元で就職したいなら、都会の大学(超有名大学を除く)よりも、地元の大学に行った方がいいかもしれません。
そこでしかできない勉強がある
よく高校生が誤解していることなのですが、

学部・学科さえ同じだったらどこの大学でも学べることは同じだよね
と考えているかもしれません。
しかし、特に理系の場合だと大学によって学べる内容は違います。
例えば、サンゴ礁の研究がしたいと考えているなら、沖縄の琉球大学がその分野において強いです。
琉球大学理学部の研究室の一覧を見ていただけると、そのことがよくわかるでしょう。
参考:http://www.sci.u-ryukyu.ac.jp/index.php?id=149
また、地球科学の分野においては高知大学の工学部が有名で、学術論文の引用数ランキングでもかなり上位に食い込みます。
参考:https://kyodonewsprwire.jp/release/201904115315
このように、それぞれの大学が得意としている分野があるのですが、田舎の大学では都会ではできないような研究をしている場合があります。
なので、自分が勉強したいことがあるという人は、その分野はどの大学が強いのかということをよく調べてください。
田舎の大学のデメリット

ここまで田舎の大学のメリットを見ていきましたが、ここからはデメリットを考えていきましょう。
就職に不利
やはり受験生にとって気になるのは、大学の就職実績なのではないでしょうか。
確かに、就職には大学の偏差値や知名度なども重要ですが、意外と重要なのが立地です。
大学の立地が悪いと、就職では不利になることが多いです。
まず、田舎の大学で就職活動をする場合、交通費や宿泊費などに加えて、それに伴う時間というコストがかかります。
「自分は地元で就職するんだ!」と考えている人でも、大企業に勤めたいならば都会で就職活動することになると思われます。
というのも、企業(特に大企業)は東京や大阪などの都市に超密集しているからです。
中小企業庁が2014年に発表した『都道府県・大都市別企業数、常用雇用者数、従業者数』から一部を抜粋すると、都道府県別の大企業の数はこのようになっています。
- 東京都……4,538
- 大阪府……1,106
- 愛知県……644
- 神奈川県…572
- 福岡県……350
- 広島県……164
- 宮城県……134
- 山口県……49
- 佐賀県……34
- 秋田県……32
- 徳島県……25
参考:https://www.chusho.meti.go.jp/koukai/chousa/chu_kigyocnt/150129kigyou.pdf
特に東京は、人口の差を考慮しても大企業は密集しています。
田舎から都会で就職活動をするのも不可能ではないですが、都会の学生に比べて不利になるということは知っておいてください。
大学の全国的な知名度が低い
田舎の大学は全国的に見ると知名度が低いです。
地元での知名度は高いかもしれませんが、都会の有名大学と比べるとそれは劣ってしまいます。
例えば、慶應大学、青山学院大学、日本大学というとそれぞれどんなイメージがありますか?
「慶應 = お金持ち」「青学 = おしゃれ」「日大 = 人数が多い」などのイメージが思い浮かんだかと思われます。
では、三重大学、宮城教育大学、佐賀大学にはどんなイメージを持っていますか?
と聞くと、地元の人以外はあまりパッとしたイメージが思い浮かばないかと思われます。
また、山形県にある私立大学を1つでも知っていますか?
おそらく、これも地元の人以外は思い浮かばないでしょう。
大学の知名度なんてどうでもいいと思うかもしれませんが、意外と重要ようなことです。
例えば、広島県で就職活動をするときに「広島修道大学です!」というと、「ああ、修道大学ね!いいね!」というような評価を受けると思います(広島ではナンバーワンの私立大学なので)。
しかし、東京で就職活動をするとなると「へー、そんな大学あるんだ…よくわからないな」という評価になる可能性が高いです。
せっかく大学に行くんだったら、大学名が最大限に評価される方がお得ですよね?
大学を卒業して都会で就職活動をするとき、大学の地元での評価と都会での評価がかなり違うということは知っておいてください。
社会にOB・OGが少ない
田舎の大学は、学生数が少ないことが多いです。
なので、その大学のOGやOG(卒業生)の数も少なくなります。
社会に自分の大学の卒業生が多くいると、結構良いことがあります。
例えば、大学生になって就職が近づいてくると、多くの人がOB訪問というものをやります。
自分の就職したい企業や興味のある業界で働いている 卒業生に会いに行って、話を聞いたり相談することですね。
そのとき、人数が多い大学だと様々な業界でOBやOBが働いているので、自分の興味のある企業に卒業生がいる確率が高いです。
また、特に都会の有名大学の場合、誰もが知っているような有名企業に卒業生が毎年のように入社しています。
これが田舎の大学の場合、有名企業に卒業生がほとんどいないということも考えらえれます。
優秀な人が集まりにくい
田舎の大学の場合、難関大学以外は優秀な人が集まりにくい傾向にあります。
というのも、優秀な人はやはり都会に行きたがるんですね。
田舎の大学というのはどうしても、なんとなく地元の大学に進学したという人が多いです。
その一方で、都会の大学には全国から学生が集まり、様々な人がいるので、優秀な人が多いことが多いです。
なので、優秀で面白い人が多い環境に行きたいと考えている人は、田舎よりも都会の大学の方がいいでしょう。
ただし、田舎の大学でもトップ層はかなりレベルが高かったりします。
というのも、本当はもっと都会のレベルの高い大学に入学することができたのに、地元を離れたくなかったり、家庭の事情がある人もいるからです。
そのため、田舎でも一部めちゃくちゃ優秀な人もいます。
都会の大学のメリット

ここまで田舎の大学についてのメリットやデメリットを考えてきました。
次に、都会の大学についてそのメリット・デメリットを見ていきましょう。
就職活動がしやすい
都会だと就職活動がしやすいです。
都会は電車網が充実しているので、どこへでも簡単に行くことができます。
例えば、授業が終わった後に面接を受けに行ったり、ゼミ活動の合間を縫って会社説明会に参加することも可能です。
地方から都会で就職活動をしようとすると、かなり前から予定を立てて、宿泊場所や夜行バスの予約をして、予約ゼミや授業を欠席して面接に参加するなど、様々なコストがかかります。
そのため、都会の大学の方が費用や時間的な面で就職活動は有利であると言えるでしょう。
インターンに参加しやすい
大学生になったら多くに人はインターンシップに参加することになるでしょう。
そのインターンシップですが、やはり田舎よりも都会の方が圧倒的に機会が多いです。
実際にデータを見てみましょう。
インターンや採用を専門とするサイトの中では最大手クラスの「WANTEDLY」というサイトから、3/10現在募集されているインターン・学生バイトの数を参照してみましょう。
すると、このようになっていました。
- 東京…10,147
- 大阪…1,233
- 名古屋…88
- 京都…136
- 福岡…158
- 札幌…61
- 北陸・甲信越地方…29
- 中国・四国地方…44
やはり、都会の方が圧倒的にインターンの受け入れ企業が多いです。
特にITの分野においては、企業のほとんどが東京に集中しています。
なので、大学生になったら東京でインターンをして、ビジネススキルを手に入れたいと考えている人には都会(特に東京)の大学をお勧めします。
他大学とつながる機会が多い
田舎だとそもそもの大学の数がかなり少ないですが、都会は大学が大量にあります。
特に東京だと、東大や一橋などの国立大学をはじめ、早慶上智、GMARCH、日東駒専などの有名大学があります。
そして、これらの大学は意外と距離が近いです。
例えば、早慶上智、GMARCH、日東駒専だと、中央大学と専修大学以外は東京23区内にメインのキャンパスがあります。
なので、サークルや学生団体などでは他大学との交流が盛んです。
周りに他大学が多いメリットは他にもあります。
例えば、東大や早稲田、明治などでは著名人の講演会が頻繁に行われており、一般人でも参加することができるものもあります。
このような機会を活用すると様々な人の話を聞くことができ、社会について学ぶことができます。
優秀な人が集まりやすい
田舎の大学のメリット・デメリットのところでも書きましたが、都会は優秀な人が集まりやすいです。
特に有名大学だと全国から学生が集まって来るので、優秀な人や面白い人の割合が高くなります。
周りに優秀な人が多いと様々な良い刺激を受けることができます。
もちろん田舎の大学でも優秀な人はいるのですが、やはり都会の方がそういう人は集まりやすいです。
遊べる場所が多い
やはり都会の大学は遊べる場所が多いです。
地方だと、繁華街は市内に1つか2つぐらいしかないことが多いですが、東京には大量の繁華街があります。
今思いつくものを挙げていっても、渋谷、新宿、池袋、六本木、原宿、浅草、お台場、上野、秋葉原、銀座など、たくさん思い浮かびます。
遊べる場所が多いというのは、大学生にとっては魅力的ですよね。
また、都会は交通の便が良いので、遠出するのにも便利です。
羽田空港や成田空港、関西空港などを使えば海外にも行きやすいです。
旅行が好きな人は都会の大学に行くと、特をすることが多いです。
都会の大学のデメリット

というわけで、最後に都会の大学のデメリットを確認しておきましょう。
生活費が高い
都会で暮らすと生活費が高くなってしまいます。
何と言っても、都会は家賃が高いです。
特に東京で23区内で一人暮らしをすると、どんなに安くても家賃は6万円ぐらいかかってしまいます。
なので高い家賃を払って生活するか、大学からは少し離れたエリアで暮らすことになります。
また、引越しにもかなりの費用がかかります。
引越し業者に支払うお金、賃貸を契約するときの敷金、礼金、保険料、仲介手数料、家具の購入費用などがかかります。
さらに光熱費や通信費なども増え、かなりの負担になります。
なので都会で暮らすのに必要なコストについてはちゃんと計算して、保護者ともよく話し合っておいてください。
人混みがすごい
都会で暮らすとなると、どうしても避けられないのが人混みです。
朝夕の通勤ラッシュ時間は電車は殺人的に混み、ターミナル駅での乗り換えにも一苦労します。
また、どこに行っても人が多く、休日の繁華街などはカオスです。
とはいえ、ある程度は回避することができ、
- ラッシュ時を避けるように時間割を作る
- 始発駅を利用する
- 寄りの大学を選ぶ
などすればそこまで苦にはならないでしょう。
知り合いが少ない
田舎から都会の大学に行くと、身の回りに知り合いがゼロになります。
困った時に頼れる人や気軽に会う人がいないため、孤独を感じることになるかもしれません。
大学が始まってしまえば知り合いはどんどん増えますし、気の合う人とは気軽に会うようになります。
友達ができるまで辛抱すれば、快適な生活が送れるようになります。
補足:よくある勘違い

田舎の大学と都会の大学のメリットとデメリットを見てきましたが、最後によくある勘違いについても書いておきます。
田舎の大学の方が勉強に集中できる?
関係ありません。
田舎の大学でも勉強しない人はしませんし、都会の大学でも勉強する人はします。
例えば、毎日スマホばかりいじっている子供からスマホを取り上げたとしても、今度は漫画を読んだりゲームをするようになるだけで、勉強するようにはなりません。
それと同じで、もともと勉強しない人は田舎だろうが都会だろうが勉強しません。
都会の方が物価が高い?
一概にそうは言えません。
例えば、家賃に関しては都会の方が間違いなく高いです。
しかし、水道代や電気代などについては都会の方が安いです。
また、食品についても本当の都心の地域は高いですが、住宅街にあるスーパーに行けば地方とそんなに値段は変わりません。
もしあなたが毎日地元の野菜を買って自炊しているのであれば食品は高くなりますが、カップ麺や冷凍食品を食べたり、外食をするのであれば気にならないでしょう。
最後に
今回は田舎の大学と都会の大学を比較してみました。
それぞれの環境で違うメリットとデメリットがあるので、自分にあった大学を選んでください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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